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「わかりやすい印刷物」ってどんなもの?
なんとなく知っている? 「ユニバーサルデザイン」
最近よく耳にする「ユニバーサルデザイン」をご存じですか?
みなさまも知らないうちに、ユニバーサルデザイン化されたものにふれているでしょう。例えば、シャンプーのボトル側面に「きざみ」がついていませんか。目の不自由な方だけでなく、目をつぶって髪を洗う時に誰でもリンスと区別ができるように設計されています。ドアノブも昔は丸いものでしたがレバー型に変わり、手にケガをされた方や握力が弱い方でも開けられるようになっています。自動販売機では細かな作業ができない方にも硬貨を入れられるよう受け皿がついています。駅の路線図なども、見分けやすい色相になっていたり、ユニバーサルデザインは身近にあります。
そもそもユニバーサルデザインは、社会的弱者に限定したデザインという考えではなく、「文化・言語・国籍の違い、老若男女といった差異、障害・能力のいかんを問わずに利用することができる施設・製品・情報の設計(デザイン)」のことです。できるだけ多くの人が使いやすく、「人に優しいデザイン」です。
〈ユニバーサルデザインの7原則〉
1)公平性 だれにでも公平に利用できるもの
2)自由度 使う上で自由度が高いこと
3)単純性 使い方が簡単ですぐわかること
4)わかりやすさ 必要な情報がすぐに理解できること
5)安全性 うっかりミスや危険につながらないデザインであること
6)体への負担の少なさ 無理な姿勢をとることなく、少ない力でも楽に使用できること
7)スペースの確保 アクセスしやすいスペースと大きさを確保すること
印刷物にもユニバーサルデザインを
施設や製品だけでなく、「情報伝達」分野においてもユニバーサルデザイン化が求められ、印刷物もその対象です。印刷物に記載されている内容や記入書式は、生活者にとっては非常にわかりにくく誤解をまねいたり、日本には約320万人もいるといわれる色弱者への配慮など、情報が伝わりやすいデザインは生活者や社会のためになるといえます。
富士印刷は、2016年より一般社団法人ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会※(UCDA)の賛助会員となりました。
本格的に印刷物の「ユニバーサルコミュニケーションデザイン化」に取り組み始めました。
※ユニバーサルコミュニケーションデザイン協会
保険・金融商品の説明資料や申込書、食品・医療品パッケージ表示など人々の生命・財産・健康に関わる重要な情報が「見やすく、わかりやすく、伝わりやすく」デザインされているかを評価・認証している第三者機関
印刷物のユニバーサルコミュニケーションデザイン化、どうすればいいの?
富士印刷が加入しているユニバーサルコミュニケーションデザイン協会では、情報伝達の効率を高めるデザインを「ユニバーサル コミュニケーション デザイン(UCD)」と定義し、「わかりやすさ」を研究し、その基準を策定しています。「わかりやすさ」とは、「わかりにくさ」の要因を取り除いた状態とされ、「わかりにくさ」を特定し、その改善により、わかりやすいコミュニケーションを提供することができます。
以下に抜粋して「わかりやすさ」の評価基準をご紹介します。
●情報量
・紙面の情報量(文字の量)を19%未満とする
UCDAの基準では、情報量19%を超えるものは、「読みづらい」「読みたくない」とされています
*富士印刷では、UCDAが開発したドットレシオカウンターを使用して情報量を測定しております
測定イメージ(専用ソフト「DCR」使用)
●文字(一部)
・小さい文字(8ポイント~6ポイント)には、UCDA認証フォント「みんなの文字」を使用する
・行間を1.5行分確保し、行長を45文字以内とする
●色彩設計(一部)
・評価ツールで対象物をチェックし、隣接する色が識別できる配色になっている
・図版やグラフ、表組みなどにおいて、情報を識別する上で十分なコントラスト(明度の対比)を確保する
・文字色と背景色には十分なコントラストを設定し、文字の可読性を確保する
他にも基準があります。富士印刷では、それらの基準を考慮しながら、ユニバーサルコミュニケーションデザイン化をご提案しております。
※この他「わかりやすさ」の評価には、タスク・テキスト・レイアウト・マーク図表・記入欄・使用上の問題があります。
フォントを変えて、ユニバーサルデザインの第一歩に
各フォントメーカーがユニバーサルデザインに適したフォントを提供しています。会社案内や事業報告書などのパンフレットに多く使用され、裏表紙に「UDフォント」といったマークが表示されています。フォントを変えるだけでも、文字は読みやすくなりますので、ぜひご検討ください。
第三者機関の認証制度
ユニバーサルコミュニケーションデザイン化された印刷物は、「わかりやすさ」を品質保証する「UCDA認証」を受けることができます。
●認証制度は2種類あります。
・見やすいデザイン:「表示が見づらいことで、ユーザーのストレスにつながるもの」が対象
・伝わるデザイン:「内容がわかりにくいことで、ユーザーの不利益につながるもの」を対象
それぞれ評価項目と基準があります。基準に達し、審査に合格することで、印刷物に認証マークを付けることができます。認証のプロセスを経ることで、「情報の伝達効率」が高まり、コミュニケーションがわかりやすく改善され、ステークホルダーに対し、お客さまとコミュニケーションを重要視する姿勢を伝えるメリットがあります。改善デザインだけでなく、客観的な評価が必要であれば、ご相談ください。UCDA賛助会員の富士印刷は「UCDA認証」取得の代行申請ができます。
改善デザインのご提案
富士印刷では、帳票を中心にユニバーサルコミュニケーションデザイン化を推進し、みなさまと一緒に社会への貢献を目指してまいります。現在お使いの印刷物がわかりにくいと感じたり、第三者から指摘があった場合など、ぜひご相談ください。紙面の提案やアドバイスをさせていただきます。また、情報量の測定も行いますので、気になる方はお気軽にご連絡ください。お待ちしております。